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慰謝料を浮気相手だけに請求できるか?

更新日:1月26日


1 はじめに

夫や妻が浮気をしていた…肉体関係を持っていた…そんなとき、大変なショックを受ける方がほとんどだと思います。結婚生活が長い方であれば、長く連れ添った相手に慰謝料を請求するのは難しいと思ったり、浮気に引き込んだのは浮気相手が悪いと思ったり、離婚するときに請求するからまずは浮気相手から請求したり…

様々な事情から、浮気相手だけに慰謝料を請求しようと思う方からご相談を受けたこともあります。

今回は、浮気相手だけに慰謝料を請求できるのか、浮気相手だけに慰謝料を請求することに何かリスクはないのかを説明していきます。

2 浮気相手だけに慰謝料を請求できる?

  結論からいえば、浮気相手だけに慰謝料を請求することはできます。

そもそも、なぜ浮気をされた既婚者は慰謝料を請求できるのでしょうか。

夫婦関係にある場合、互いに「婚姻共同生活の平穏の維持」という法律上保護される利益を有していると言われています。そして、「既婚者が配偶者以外の人物と性的な行為をした」場合には、上記の「婚姻共同生活の平穏の維持」という利益が損なわれます。そのため、浮気をされた既婚者は精神的に大きな苦痛を受けると考えられ、その苦痛をお金で何とかしてあげようと考えられているのです。

そして、浮気については、浮気をした既婚者と、浮気相手の両方がいないと成り立たないものです。そのため、浮気をした既婚者と、浮気相手の両方がその責任を負うべきとされています。このとき、浮気をされた既婚者は、浮気をした既婚者、及び浮気相手の両方に対して慰謝料を請求することも、どちらか片方のみに請求することもできるのです。そのため、浮気相手のみに請求をすること自体は可能と言えるのです。



3 浮気相手だけに請求ができないこともある

それでは、必ず浮気相手だけに請求できるかというと、そうでないこともあります。具体的には、①浮気をした既婚者が浮気をされた既婚者に対し既に多くの慰謝料を支払っている場合、もしくは②時効期間が経過している場合には、請求することができません。

  ①は、浮気をした既婚者と浮気相手は、協力して慰謝料を支払うべきとされていることによります。例えば、300万円の慰謝料を支払うべきという場合、浮気相手だけが300万円支払うこともできますし、浮気をした既婚者と浮気相手の両方が150万円ずつを支払うといったこともできます。

  一方で、浮気をした既婚者が既に300万円を支払ったような場合、そこからさらに浮気相手に対して慰謝料を請求するといったことは基本的にはできません。これは、既婚者がそれだけの慰謝料を支払った時点で、浮気相手と負っている責任については果たされたと考えられるためです。

  したがって、慰謝料の二重取りということは基本的にはできないということになります。

  ②については、浮気に対する慰謝料を請求できる期間は法律上決まっており、それを過ぎてしまうと請求できないというものです。これを、法的な用語で時効期間と呼びます。具体的には、浮気の事実と浮気相手を知ったときから3年間、もしくは浮気があった時から20年間のいずれかを過ぎた場合には、請求ができなくなるのです。


4 浮気相手だけに請求をする場合のリスク

では、浮気相手にも請求可能となった場合、他にリスクはないのでしょうか。

先ほどもいったように、浮気相手と浮気をした既婚者は、両方が責任を負うとされています。それなのに、浮気相手だけが慰謝料を支払った場合、それでは不公平であるというように考えられています。

そのため、浮気相手は、自分だけが支払うのは不公平だから、あなたも支払ってほしいとして、自分の支払うべき分を超えた部分について浮気をした既婚者に対して支払うように法的に請求することができます。これを、「求償権」と呼びます。

求償権を使われると、浮気相手が再度既婚者に接触することになり、本来接触させないために浮気相手だけに請求していたのに困るということもあります。離婚していない場合には、夫婦の共有している財産からお金を出すことにもなるため、その点でもリスクがあるといえるでしょう。

いかがだったでしょうか。慰謝料の請求と一口にいっても、考えるべきことは意外に多くあることがおわかりいただけたかと思います。

リトラス法律事務所では、浮気をしたことによる慰謝料の請求をする側、される側の双方に精通した弁護士が多く在籍しています。もし浮気の請求をしようと思っていたり、又は請求をされたことでお悩みの方がいらっしゃいましたら、まずは電話でご相談してみることをおすすめいたします。

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