前回のショートコラムに引き続き、アスベスト関連疾患についてご紹介します。今回は肺がん(原発性肺がん)です。
肺がん(原発性肺がん)とは、他の臓器から肺に転移したものではなく、肺の気管や気管支、肺胞の細胞に発生するがんのことをいいます。
アスベストにさらされてから肺がんを発症するまで潜伏期間が15~40年ほどあり、アスベストにさらされる量が多いほど肺がんになる危険性が高いといわれています。
原発性肺がんは中皮腫とは異なり、アスベストの吸入が主な原因というものではなく、喫煙など他の原因によっても発症する病気です。肺がんの最大の原因は喫煙と言われています。
喫煙者がアスベストを吸い込んだ場合、肺がんの危険性が高まることが報告されています。
喫煙しない人よりアスベストを吸い込んだ喫煙者の肺がんの危険性は50倍ほどに高くなるという報告もあがっています。
そのため、建設アスベスト給付金制度では、肺がんの方で喫煙の習慣があった場合は給付金の10%が減額になります。
肺がんの症状は咳、痰、血痰などがあげられますが、肺がんができた場所や大きさによってはほとんど症状が出ないこともあります。
治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。
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